神奈川県で公立高校を第一志望にしながら私立高校を併願するとき、多くの保護者と中学生が最初に悩むのが「内申点はいくつあれば安心なのか」という点です。
さらに、併願確約や併願優遇、書類選考など神奈川県特有のしくみも重なり、どこから情報を整理すればよいのか迷ってしまいがちです。
ここでは神奈川県の私立高校を併願するときの内申点の考え方と目安を5つの視点から整理し、事前相談や併願校の決め方まで一つの流れで理解できるようにまとめます。
「今の内申点でどのあたりの私立高校を併願すべきか」を把握し、三者面談や個別相談で具体的に話すための土台づくりに役立ててください。
神奈川県の私立高校を併願するときの内申点の目安5つ
最初に、神奈川県の私立高校を併願するときに必ず押さえておきたい内申点の基本的な考え方を5つの視点から整理します。
内申の計算方法や神奈川方式、併願確約や併願優遇などの制度をセットで理解することで、自分の位置と併願校のレベル感がつかみやすくなります。
内申点の基本構造
内申点は通知表の5段階評定をもとにした数値で、神奈川県では原則として9教科すべてが対象になります。
多くの場合、中学2年生の学年末と中学3年生の成績を組み合わせて合計し、高校によっては3教科や5教科だけを取り出した基準も示されます。
単純な例としてオール3の場合、1学年での9教科の合計は9×3で27となり、これを2年分組み合わせることで全体のイメージが見えてきます。
実際の入試ではここに「どの学年のどの時期を使うか」「何年生の成績を何倍にするか」といったルールが加わるため、自分の自治体と志望校の基準を必ず確認することが重要です。
神奈川方式の概要
神奈川県の公立高校入試でよく言われる「神奈川方式」は、中学2年生と3年生の9教科評定を組み合わせ、2年生を1倍、3年生を2倍にして合計135点満点で評価する考え方です。
私立高校が公立高校とのバランスを取るために、この135点満点を基準にして「9科の内申基準」として目安を示すケースもあります。
一方で、私立高校によっては神奈川方式とは別に、3教科や5教科を取り出して基準を設定している場合もあり、同じ内申点でも評価のされ方が変わります。
このため、単純な合計値だけで判断せず「9科基準か5科基準か」「どの学年の成績か」をセットで見ておくことが大切です。
併願確約制度
神奈川県の私立高校入試でよく使われる言葉に「併願確約」があり、これは一定の内申基準を満たしたうえで事前相談を行うことで、事実上の合格を約束してもらう仕組みを指します。
併願確約を得ると、当日の学力試験で大きく失敗しない限り合格できるとされ、公立高校が第一志望の受験生にとって強い安全網になります。
ただし、併願確約は正式な入試制度の名称ではなく、各高校が公表する基準と中学校とのやり取りによって運用される「慣習」に近い側面もあります。
内申点が基準に届いているかどうかを中学校の先生と確認しつつ、高校側の説明会や個別相談会で必ず条件を確かめることが重要です。
併願優遇制度
併願優遇は、内申点が一定の基準に届いている受験生に対して合格しやすくする制度で、東京都の私立高校でよく使われる表現ですが神奈川県の受験にも関連してきます。
併願優遇では「基準を満たしていればほぼ合格」とされるケースもあれば、「内申基準に加えて当日の学力試験で一定以上の点数が必要」とされるケースもあります。
神奈川県の私立高校でも、学校によっては併願優遇に近い運用をしているところがあり、その場合は「確約」ほどではないが合格可能性を高める枠として利用されます。
同じ併願でも「確約に近いのか」「優遇にとどまるのか」で安心感が大きく変わるため、基準表や説明会で前提条件を詳しく聞いておくと安心です。
書類選考入試の位置づけ
神奈川県の私立高校では、併願確約や併願優遇に加えて、学力試験を行わず調査書などの書類のみで選抜する「書類選考」の入試方式を採用している学校もあります。
書類選考では内申点や出欠状況、部活動などの活動実績が重視されるため、日頃からの学校生活の積み重ねがそのまま合否に反映されます。
単願型の書類選考は第一志望としての強い意思が求められ、併願型の書類選考は「公立第一志望+私立併願」という受験プランの中で使われることが多いです。
いずれの場合も、内申点の基準だけでなく「欠席日数」や「提出物の状況」などが条件に含まれることがあるため、募集要項を細かく確認しておきましょう。
内申基準の目安イメージ
神奈川県の私立高校の併願内申基準は学校やコースによって幅がありますが、9科オール3相当の81点前後を一つの分かれ目として考えるとイメージしやすくなります。
進学コースの併願基準は、おおまかに言えばオール3前後からスタートし、特進や難関コースではオール4に近いラインやそれ以上が求められるケースが多くなります。
ただし、具体的な点数は年度によって変動し、加点制度や3教科基準なども加わるため、あくまで「ゾーンのイメージ」として捉える必要があります。
自分の内申点を計算したうえで、塾や中学校が提供する内申基準一覧や高校説明会の資料を参考にしながら、現実的な併願校の候補を絞り込んでいくことが大切です。
内申点を上げるための日常学習のコツ
併願内申の基準はすぐには変えられませんが、日常の取り組みを少しずつ改善することで、学期ごとの通知表に反映される可能性があります。
ここでは「内申点を上げる」というよりも「内申点を取りこぼさない」ために、授業態度や提出物、定期テストの対策で意識したいポイントを整理します。
授業態度の意識づけ
内申点の評価では、テストの点数だけでなく授業中の姿勢や発言の様子も重視されます。
先生から見て「授業に参加している」と感じてもらえる行動を日常的に積み重ねることが、教科全体の評価アップにつながります。
特に苦手教科ほど、姿勢や態度でプラスの印象を残しておくことで、テストだけでは埋めにくい評価の差を補いやすくなります。
- 板書やスライドをすぐに写す
- 先生の話を最後まで聞いてからノートを見直す
- わからない部分は休み時間などに質問する
- グループ活動では積極的に役割を引き受ける
提出物の管理
神奈川県の内申点は9教科すべてが対象のため、提出物の出し忘れや未完成のままの提出が積み重なると、思った以上に評定を下げる要因になります。
特に苦手教科や副教科では、提出物の管理を丁寧に行うだけでも評価を維持しやすくなり、結果的に併願内申の底上げにつながります。
提出物の期限や必要なプリントを一覧にしておき、週ごとに見直す習慣を付けると、テスト前に慌てる場面を減らせます。
家庭でのスケジュール管理に保護者が軽く関わるだけでも、出し忘れ防止の効果は大きくなります。
定期テスト対策の手順
内申点の多くは定期テストの結果に左右されるため、テスト直前だけでなく日常的な復習を組み込んだ学習サイクルを意識することが大切です。
テスト2週間前になってから慌てて勉強を始める形だと、暗記中心になりやすく、応用問題で取りこぼしが増えてしまいます。
授業後にその日のノートを5分だけ見返す習慣をつけるだけでも、テスト前の復習効率は大きく変わります。
テスト範囲が配られたら、まずはワークやプリントの「どこを何回やるか」を決めてから、具体的な日程に落とし込むと計画倒れになりにくくなります。
副教科への向き合い方
神奈川県の併願内申では、音楽や美術、保健体育、技術家庭などの副教科も9教科の一部として評価されるため、軽視すると全体の合計に大きな影響が出ます。
副教科は提出物や授業態度、実技の評価がウェイトを占めることが多く、得意不得意にかかわらずコツコツ取り組む姿勢がそのまま評定に反映されます。
筆記テストがある教科では、出題形式がある程度パターン化されていることが多いので、過去のプリントやワークを見直して傾向を掴んでおくと安心です。
実技が中心の教科でも「評価の観点」を事前に聞いておくことで、自分がどの部分を意識して授業に参加すればよいかが明確になります。
神奈川県での併願校の組み方のポイント
内申点の位置づけを理解したら、次は具体的にどの私立高校を併願するかを考える段階に入ります。
ここでは志望順位の整理から安全校とチャレンジ校のバランス、内申点と偏差値情報の見方まで、併願校を選ぶときに押さえておきたい判断軸を整理します。
志望順位の整理
最初に「公立高校が第一志望なのか」「私立高校を第一志望にするのか」を家族で共有しておくことが、併願校選びの大前提になります。
公立第一志望の場合、私立併願は「合格したら入学する可能性がある学校」だけでなく「万が一のときに必ず通う学校」を含めて考える必要があります。
志望順位があいまいなままだと、三者面談や事前相談の場で話が具体的に進みにくく、結果として受験校の決定が遅れがちになります。
第一志望校の理由や通学時間、学費、校風などを一度紙に書き出して整理すると、併願校に求める条件も見えやすくなります。
受験校の役割分担
併願校を選ぶときは、一校ごとの偏差値だけを見るのではなく、それぞれの学校にどんな役割を持たせるのかを決めておくと判断しやすくなります。
一般的には、公立第一志望の場合「チャレンジ寄りの私立」「実力相応の私立」「安全校に近い私立」というように、複数の役割を組み合わせて受験プランを作ります。
内申点や模試の結果から見て「少し背伸びをする学校」と「確実に合格したい学校」を分けておくと、公立の結果がどうなっても進路の道筋を描きやすくなります。
中学校や塾の先生と相談しながら、それぞれの学校にどのような役割を持たせるのかを言葉にしておくと、三者面談でも話がスムーズに進みます。
内申点から見たゾーン
自分の内申点がどのあたりに位置しているかを把握すると、併願校の候補を安全校、実力相応校、チャレンジ校の三つのゾーンに分けて考えやすくなります。
ここではあくまで考え方の目安として、内申基準との距離感からゾーンを整理してみます。
実際の基準は年度やコースによって変わるため、必ず高校の説明会や学校案内で最新情報を確認して、具体的なラインをあてはめていくことが大切です。
| ゾーン | 内申の目安 |
|---|---|
| 安全校 | 内申基準より余裕がある |
| 実力相応校 | 内申基準付近に位置する |
| チャレンジ校 | 内申基準をやや下回る |
模試と偏差値情報の使い方
神奈川県の私立高校を併願するときは、内申点だけでなく模試の偏差値や過去問演習の手応えも合わせて見ることで、より現実的な受験プランを立てられます。
同じ内申でも模試の成績が大きく異なる場合、当日の学力試験を重視する学校か、書類選考中心の学校かで合否の可能性は変わってきます。
偏差値はあくまで目安ですが、「模試の判定」「学校の内申基準」「過去問の得点」の三つをセットで見ると、自分に合った受験校のイメージが具体的になります。
特にチャレンジ校を選ぶときは、偏差値だけで判断せず、学校の授業スピードや進学実績、自分との相性も含めて総合的に検討すると安心です。
事前相談に向けた準備の進め方
神奈川県の私立高校を併願するうえで重要なステップが、秋以降に行われる学校説明会や個別相談会、そして中学校を通じた事前相談です。
ここでは「いつまでに何を準備するか」を具体的にイメージできるように、相談の時期や中学校との連携、当日に用意しておきたい資料について整理します。
個別相談会の時期
多くの私立高校では、秋から冬にかけて学校説明会や個別相談会を複数回開催し、その中で併願内申の基準や受験方法について詳しい話が聞けるようになっています。
人気の高い学校では相談枠が早めに埋まることもあるため、中学3年生の春から夏の段階で、ある程度志望校の候補を絞っておくと余裕を持って動けます。
個別相談会の日程は学校の公式サイトやパンフレットに掲載されるので、保護者と一緒にカレンダーに書き込み、他の予定と重ならないように調整しておきましょう。
早めに相談に行くことで、学校側から具体的なアドバイスや今後の目標ラインを聞けることもあり、残りの期間の学習計画を立てやすくなります。
中学校の先生との連携
併願確約や併願優遇を利用する場合、中学校の先生を通じて高校側に成績や進路希望が伝えられるため、担任の先生との情報共有が欠かせません。
三者面談では「現在の内申点」「志望校の候補」「公立と私立の優先順位」を具体的に伝え、先生の経験をもとに現実的なプランを一緒に作っていくことが大切です。
内申点が基準に少し届いていない場合でも、今後の学期でどの教科を優先して上げていくべきかなど、具体的なアドバイスをもらえることがあります。
学校によっては、担任の先生が個別相談会の日程調整や必要書類の確認をサポートしてくれることもあるので、早めに相談しておくと安心です。
相談当日に用意したい資料
個別相談会や事前相談に行く際には、成績表や模試の結果、志望理由をまとめたメモなどを持参しておくと、話が具体的になりやすくなります。
内申点や模試の偏差値だけでなく、部活動や検定、ボランティアなどの活動実績も簡単に整理しておくと、学校側に自分の強みを伝えやすくなります。
当日は緊張して質問を忘れてしまうことも多いため、事前に「学費」「通学時間」「コースの違い」など聞きたい項目を箇条書きにしておくと安心です。
保護者と生徒で視点が違うこともあるので、それぞれが聞きたいことを事前に話し合って一枚のメモにまとめておくと、限られた相談時間を有効に使えます。
神奈川の私立併願で後悔しないために
神奈川県の私立高校を併願するときの内申点は、単なる数字ではなく「どの高校をどんな位置づけで受験するか」を決める重要な指標です。
内申点の仕組みや神奈川方式、併願確約や併願優遇、書類選考などの制度を理解したうえで、自分の成績と志望校の基準との距離感を把握することが第一歩になります。
そのうえで、日常の授業態度や提出物、定期テスト、副教科への取り組みを見直し、内申点を取りこぼさない学習習慣を身につけていくことが大切です。
志望順位と併願校の役割分担を明確にし、中学校の先生や高校の個別相談会をうまく活用しながら、家族みんなが納得できる進路選択につなげていきましょう。

